実習科目(例えばプログラミングなど)の最適人数ってどれぐらいだろうか?

みなさま、こんにちは。おくむら(@nori_broccoli)です。

リテラシー教育はさておきとして、プログラミング系の本格的な実習科目には、何人ぐらいの履修者がベストなのだろうかとよく考えています。教室に40台PCが並んでいるからといって40人の受講者がいる場合、プログラミング系の授業ではまず間違いなくサポート不足になってしまいます。もちろん、学生さん同士で学び合える環境なら多少は回ると思いますが、それでもやっぱり厳しい状況になります。

大学としてもその辺りはよく分かっているので、たいていの場合SAやTAを配置することで対応していきます。40人も受講者がいれば、2人ぐらいはサポーターが欲しいなと思うぐらいには大変になりますし。

アシスタントさんの技能にもよりけりですが、完全に任せっきりにできるものでもないので、教員がきちんとサポートしないといけないことも当然あります。そういうところまで考えると、一クラスの人数は20人でも多いような気がしています。以前はオンライン授業で80人まとめてプログラミングみたいなこともやりましたけども、この時はアシスタントを4人入れて、教員も2名態勢でブレークアウトルームで質問受付をして……などの工夫でどうにか乗り切っていました。が、そんなことを対面で実現するのはかなり厳しいので、80人規模だと4〜5クラスぐらいに分けたくなります。

教員一人+アシスタント一人の配分で最適な人数って実際どのぐらいなのでしょうか。私の感覚としては、教育効果的には15名〜20名が限界だと思っていて、それ以上になると間違いなく脱落者が出てきます。せっかく興味を持って履修してくれているのに、サポート不足で興味を失ってしまうのはもったいないですから、どうにか引っ張り上げたいなと思ってはいます。ただ、なかなかそううまくはいきません。

教室数の問題や担当科目数の問題などいろいろ出てきますし、非常勤の先生にお願いするにしてもどこまでのサポートを依頼するかと考えると、実習系の科目はそもそも非常勤の先生に依頼するものではない……という話になってしまいます。大学は学生自身が自分で学ぶ場所だみたいに言ってしまえば、一方的な講義と実習を提供すれば済むのでしょうが、それでは満足に学習が進められるとは思えません。

少人数多クラスがベストなのは分かっていても、実際にそれを実現するには壁が高すぎてどうしようかなと悩むところです。結果的にプログラミング嫌いを増やしてしまっては意味がないですから、授業評価でもそこそこに良い状態をキープしないといけないとなると、やはり厳選した人数でやりたいなと思います。その上でたくさんの人に学んで欲しいと思うから難しくなるのですね。

実習科目の最適人数、という問題を様々な角度から議論するとどの辺りに落ち着いていくのか、そういうところがとても気になっています。人的資源、教室数的な問題、コスト面……、本当に難しい問題ですね。

他大学ではどのように最適人数を決めているのか、その方法を教えていただきたいものです。

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