FDの一環で授業見学があったり

みなさま、こんにちは。おくむら(@nori_broccoli)です。

大学の教員が必ずしも何らかの教員免許を持っているわけではないこと、そして、大学教員になるための教員免許自体がそもそも存在しないことはよく知られたことだと思いますが、学生さんと話をしていると、「え、大学の先生って教員免許ないんですか?」と聞かれることが結構あります。実際、今の時代だと博士の学位を持っていること=大学教員の免許と読み換えることができるかもしれませんが、実務系教員の場合等は博士の学位が必須ではないので、やはり免許と呼べる何かは存在しません。

つまり、大学の教員というのは教育に関して何かしらの訓練を積んできたわけではないので、授業の組み立て方や話し方、資料の作成方法などがバラバラで、それぞれの教員がある意味手探りで頑張っているところがあります。運良く前任者から授業の資料を引き継げた場合はかなり進めやすくなりますが、たいていの場合そういうこともなく、自分でイチから組み立てているはずです。

そうすると、他の先生のお手本を見る機会もなく、どうして上手く授業が進まないのかといったことで刺激を得られることもないため、なかなか自分の授業の改善ポイントが見えてきません。そういう問題を解決するために、随分前から「FD」という活動が盛んに行われるようになっています。もちろん、MAZDAの名車ではなくて、Faculty Developmentの略で、教育の質向上のための取り組みのようなものになります。

FDの一環で他の先生の授業を見学してお互いにコメントしようみたいなことに取り組んでいる大学も多々あります。自分だけでは気付くことのできないポイントを第三者目線で教えて頂けるのは大変ありがたいことです。

私もこれまで10年以上FDの取り組みでいろんな先生からコメントをいただいてきました。現任校でも複数の先生から授業見学の申し込みがあり、どんな授業をしようかとても緊張しながら考えることになります。もちろん、授業見学のイベント向けの授業なんていうものを作ったところで意味がないので、普段通りの授業で実施するわけですが、あまりにも雑な授業をしていると怒られそうで怖いですね。

私自身は、授業見学週間でなくともいつでも見に来てもらってかまいませんというスタンスではやっているのですが、こういう週間でもなければなかなか他の先生の授業を見る機会もないと思います。私も他の先生の授業をいくつか見せて頂いて勉強したいなと思っている今日この頃です。

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