コンピュータの挙動が怪しいときの対処法(授業中)

みなさま、こんにちは。おくむら(@nori_broccoli)です。

私の記憶によると、授業中など何かしらの多人数でのコンピュータ作業の時は、とりあえず挙動不審になったらLANケーブルを引っこ抜け、と指示していたし、されていた気がします。有線LANで作業していた時代の名残ですね。無線LAN(Wi-Fiが本格的に使えるようになってきたのは2000年代後半だったと思いますし、それまでは一生懸命床下配線したり、壁に配線を綺麗に這わせたりということをやっていたように思います。

さて、近頃の授業形態は、先日も書いたとおりBYODの流れが強いです。コンピュータは個人で準備して授業に出ましょうというやつですね。ただの経費削減なのでは?と思われるかもしれませんが、ある意味正しくてある意味間違っています。そもそも大学のPC教室を維持すること自体はかなりコストのかかることなのですが、BYODを導入しようと思うと、単純にPC教室の管理経費が浮くという話ではありません。例えば、持ち込んだPCのための充電設備を整えたり、安定して多人数が接続可能な無線LAN(Wi-Fi)環境を整えたり、それを維持したり。なかなか一筋縄ではいかないのがPC環境の設計です。

そんな中で、BYODを導入すると決めたからには、様々な準備は既に完了している前提での話です。

まず、授業をしていると、大学据え付けのPCであれば、自分の使っているPCが挙動不審になったなら、焦らず教員やTAを呼んで状況を説明して、空いているPCを使用すれば良いだけなのですが、個人のPCとなるとそうはいきません。まず代替機などないので、トラブルが起きたら復旧させないと授業に出られなくなります。

大学のPCがトラブルに遭ったのなら、教員もTAも状況をすぐに把握して対処することができます。大抵のトラブルには対処法があって、最悪の場合、リース業者を呼べば治ります。それまでの間は、ウイルス感染が疑われるため、ネットワークから切り離して置いておけばOKです。

一方で、BYODで持参している学生のパソコンの挙動がおかしくなったらどうしたら良いでしょうか。もちろん、学生にすぐに「Wi-Fiの接続を切って!」と言っておけば良いのでしょうが、まだまだコンピュータに馴染みのない新入生や、そもそもコンピュータを使う機会の少ない学部の学生等は、どうやってWi-Fi接続をOffにするかさえ知らないかもしれません。そうしている間にウイルス感染が拡大する、なんていうことも考えられます。

学校推奨パソコンみたいなものを提示しておいて、それと同等のメーカー品を推奨パソコンとして生協を通じて販売しているところもあると思います。そういうときの機種選定のポイントとして、スイッチ操作でWi-Fiなど無線環境をOffにできる機能がついている、みたいなのを入れておいた方が良いのかもしれません。飛行機に乗るときなど無線をOffにする機会が多い人は、物理的なスイッチで簡単にオンオフできるものを好まれる方も居るようです。そういう機能があれば、何かトラブルになったらこのスイッチを切れば良いみたいに指導できます。

推奨パソコンはあくまで推奨パソコンなので、必ずそれを買わないといけないということもないですし、現実的にはなかなか統一的な指導はできません。そういった中で、トラブルを起こさないような運用、トラブルが起きたときでも安全に対処できるような方策というのをきちんと考えておかないといけませんね。これがまた難しい。

初年時教育を主に担当するので、どの学生さんも不安を感じることなく、楽しく授業に参加できるようなサポートをしていきたいなと考えているところです。トラブル毎に少しずつ学んでいくのは当然ですが、トラブルの当事者は私たちの経験などどうでもよくて、早く復旧して授業に出たい、という本音が聞こえてきますから、速やかな対応が求められます。やっぱり難しいですね……。

色んな大学が色んな方法で運用していると思うので、これからしばらく、他大学の運用方針なんかも見ながら良いとこ取りをして、授業を組み立てていきたいなと思っています。

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