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JSAIに来て感じていること(ネガティブ系)|知識情報処理研究室(Okumura-Lab)

JSAIに来て感じていること(ネガティブ系)

投稿日:2019年06月05日 |カテゴリー:研究

みなさま、こんにちは。おくむら(@nori_broccoli)です。

JSAI2019に参加して思うのは、学会というよりも企業主催のイベントみたいな印象を受けてしまうのは大きな問題ではないかということです。もちろん、企業の方々からの温かい支援があってこその大盛況なJSAIの開催ということなので、根っこから否定するわけではないのですが、どうも学術的な雰囲気が薄れているのでは?と思っています。

写真撮影が原則禁止ということなので言葉でしか伝えられませんが、企業ブースの並びを見ていると、「一体どこの合同説明会に来たんだろう・・・」みたいな就職活動的な印象を受けます。実際に優秀な学生を企業側がスカウトしているところも見かけますが、自社の売り込みみたいなものをものすごく強く感じていて、誤解を恐れずに言うなら企業のPR活動にうまく利用されているような印象さえ受けることもあります。

ランチョンセミナーやナイトセッションなんかはそういう色が強く出ている気がします。JSAI初参加みたいな学生さんだと、セッション内での学術的な議論よりも、近い将来自分が就職する先の話の方が興味がある、みたいになってしまって、本来の趣旨からズレたお土産をたくさん持って帰ってしまいそうな気もします。興味がなければ行かなければ良いのですが、ワクワクドキドキしながら初めて参加する学生には魅力的に映りますよね。

今、まさにAI系技術者の人材不足が叫ばれる中で、こういった大きな全国大会は企業にとってものすごく有益なPR場所だということは理解していますし、産学連携といった話が生まれることも分かってはいます。

ただ、その一方で、「そろそろJSAIはもう良いかな・・・」と言っているアカデミアの人の話もよく聞くようになっています。もし仮に、アカデミアの人が少しずつJSAIから手を引いていってしまったとすると、いよいよ企業主催のAIイベントでしかなくなってしまいます。10年以上この学会に参加していますが、ここ数年の「お祭り」感は危険信号のような気がしてなりません。

JSAI全国大会の実行委員として、オーガナイズドセッションを担当していたこともありますが、一般セッションに比べてオーガナイズドセッションの方が多いという逆転現象も起きていたりして、ますますJSAIそのものの立ち位置が良くない状態になっていました。(ので、私が担当していた時期にOSの提案をRejectしたり、年数制限を設けて新しい提案を重視していくスタイルに変えました)

おそらく、全国大会そのものの在り方自体もしっかりと考えていかなければいけないのだと思います。「会社からAIが使えないか学んでこいと言われた」みたいな話がそこここで聞こえるようになっていることが示すように、学術的な興味というよりは、どのようにしてビジネスにつなげるかという話の方が表に出すぎている感じがしています。

おくむら一個人が感じることなので、実際はそうではないよ、とか、基礎理論についてしっかり議論しているよ、という話はいくらでもあると思います。一方で、新しく参加してくる人にとってのJSAIの見え方はおそらく「お祭り」だと思います。参加者数が増え続けていること自体に問題はないと思いますが、JSAIが目標としているところを見失わないような運用を考えていく時期なのかなと思います。

とはいえ、委員なりなんなりを引き受けても完全にボランティアなので、集まって会議をするとなっても実費だったりするのは本当によくないと思います。

アカデミアの方々の心が完全にJSAIから離れてしまわないように、何かしらの対策が必要なのではないでしょうか。