解説論文投稿(人工知能学会)

投稿日:2017年04月11日 |カテゴリー:Blog

みなさま、こんにちは。おくむら(@nori_broccoli)です。

 

本年度の研究も無事にスタートし、研究室内の進捗報告順を決めたり、基礎学習の日程を決めたり、色々と予定が詰まってきました。そんな中、先週ようやく人工知能学会から依頼されていた解説論文の最終チェックが終わり、あとは公開を待つだけになりました。テーマは相変わらず「顔文字」で、この記事は2017年5月号に掲載されます。これまでの調査のまとめや周辺論文の紹介ぐらいですが、5本仕立てで特集を組んでいるので、それなりに面白いものがまとまっていると思います。顔文字の研究に関する概要、顔文字の分析、顔文字の推薦、画像処理的な観点から見た顔文字、顔文字研究の展望の5つのテーマで書いています。私の担当は顔文字の分析で、大規模な辞書を作っていることや顔文字の構成要素に関する内容についてまとめています。

 

「絵文字」に関する研究は、特に海外でですが2016年以降その数を飛躍的に増してきています。顔文字に関する研究も細々とではありますが、途絶えることはなく報告が上がってきます。評判分析などで顔文字は上手く利用できたりするので、辞書そのものに需要はあるのですが、詳細な分析結果というのはあまり求められていないのかも…と思うこともあります。ただ、顔文字という言語とも非言語とも言いづらい表現は、ある意味で新たな「言語表現のようなもの」として生み出され、既存の言語では適切に表現できないようなものを、一連の記号で表現してしまおうという意図があります。長い歴史を鑑みれば、象形文字が生み出された過程にも似た現象が、顔文字を通じてインターネット上で起こっているとも言えます。そういう面では、新たな言語とも非言語とも言いづらい表現の誕生に立ち会っているという立場でもあり、研究素材としてはとても面白いものだと思っています。

 

本当に代表的な論文の紹介のような原稿になっていますが、5つのテーマそれぞれに目を通して頂ければ、顔文字の研究に新しく着手しようとしている方の道標になると思います。言語処理的な観点から見ても、人工知能的な観点から見ても、はたまた心理学的な観点、行動学的な観点から見ても、顔文字の研究は隙間産業的な位置づけのような気がしています。こういった研究も、きちんと続けていけば必ず何かしらの貢献はできますし、感情や行動を追うためには無視できない情報となります。是非、顔文字に興味のある方は私までご連絡下さい!